胎教

胎教とは?

辞書をひもとけば、「胎児によい影響を与えるように、妊婦が心や行いを正しくすること」とあります。
つまり本来は、赤ちゃんのために妊婦さんが教育を受けることで、胎児への直接的な教育の意味はありませんでした。
ところが、胎児がお腹の中ですでに音を感じ、記憶や学習もすることがわかってくるにつれ、胎教は「胎児教育」の略語として、母親だけでなく、胎児をも含めた出生前教育ととられるようになったのです。

胎教にいい環境

母親自身がくつろげる環境にいて、幸せだなあと感じていることが第一条件。
赤ちゃんを育てる母親がイライラしていたのでは、いくら音楽を聞いても、赤ちゃんに話しかけも胎教にはなりません。
イライラ・ドキドキはストレスホルモンを分泌させます。
母親がストレスを感じるたびに、お腹の中で赤ちゃんも身をすくませます。
悲しいとか嬉しいといった感情を持っています。
母親の心身のバランスが整って始めて、赤ちゃんも安らげるのです。
そのことを考慮に入れて周囲の人や家族は協力して、温かい気持ちで母親に接するようにしましょう。
自分を思いやってくれる気持ちや行動、人の優しさに触れ、自分の立場を想い、母親は穏やかな気持ちで、赤ちゃんに余裕とゆとりをもって接することができるようになります。
母親の周囲や自分に対する愛情が、赤ちゃんのにとって胎教のスタートです。

胎教にいい音楽

赤ちゃんの聴覚(内耳ができる3ヶ月頃からありますが、この頃はまだ器官の発達が脳に追いつかず機能していません)は、妊娠中期には完成し、外の音を聞いています。
母親の話しかけや騒音、夫婦げんか、ペットの鳴き声…何でも聞いているのです。
よく、クラシック音楽が胎教にいいと言われますが、妊婦が好きな音楽でないのなら、無理をして聞く必要はありません。
始めに述べたように、母親自身がくつろぐことが第一条件なのですから、自分が好きな音楽を聞いてリラックスできるのなら、その方がよいでしょう(頭が割れるほどうるさい音楽などでなく常識の範囲なら適度な刺激でよいです)。

胎教にいい食事

母親が空腹を感じるとき、赤ちゃんも空腹を感じ、指をしゃぶったり(12週頃から)しています。「お腹がすいたなあ」と思っているのです。
妊娠中は自分だけでなく、赤ちゃんのことも考えてバランスのとれた食事をしなければなりません。
親が得る幸せな満腹感や充実感は、そのまま赤ちゃんにも伝わります。栄養価のある食事をして心も体も満足させてあげましょう。

胎教ゲーム

胎動(6ヶ月頃から)を感じたときから、始められるゲーム感覚のコミュニケーションです。

キックゲーム

01
楽な姿勢で座り、赤ちゃんがお腹を蹴ったら「キック」と言って蹴ったところを軽く手でたたきます。何度か繰り返していると、たたいたところを赤ちゃんが蹴り返してくるようになります。
※妊娠6ヶ月で始めた場合は3~4週間、妊娠8ヶ月では2週間くらいかかります。

02
1ができるようになったら、今度は赤ちゃんが蹴ったところとは逆のところを示して、蹴ってもらいます。
まず、赤ちゃんが蹴ったら少し間をおいて、反対側を「キック」と言ってたたきます。
赤ちゃんが指定したところを蹴ってくれたら成功です。

03
2ができるようになったら、ちょっと高度な数合わせをしてみましょう。「1、2」と言いながら2 回お腹をたたきます。赤ちゃんが2回蹴ったら成功です。続いて「1、2、3」「1、2、3、4…」と数を変えてトライしてみましよう。難しいのであせらず、あくまでもコミュニケーションの一貫ですので楽しんで行ってください。