産後の体調

出産後のスケジュール

入院1日目(出産当日)
出産後は2時間くらい分娩室で安静にし、異常がなければ病室に移動します。産後8時間で歩行許可が出され、トイレにも行けます。悪露の処理の仕方を教えてもらいます。当日赤ちゃんは、黄疸や排便など健康状態をチェックするため24時間新生児室で、母親は病室でゆっくり休んで回復に努めます。

入院2~3日目
排便、排尿、悪露の処理などは自分でできます。医師の許可を得て、シャワーや産褥体操など徐々に体を動かします。乳房マッサージ指導があり、授乳にも挑戦、2~4時間ごとに夜もあげるなど、赤ちゃんの世話がスタートします。母子同室になりますが、赤ちゃんの世話に疲れたら新生児室で預かってくれます。

入院4~5日目
検査で貧血の結果が出た人は造血剤を服用します。会陰縫合した人は抜糸します。
搾乳・調乳・沐浴・オムツ・抱っこ・健康管理指導や退院後の生活指導を受けます。

入院6~7日目
検尿、血圧・体重測定をします。赤ちゃんは、先天性代謝異常を調べるガスリー検査、股関節脱臼、斜頸などを調べます。
退院日を決め、最後の母子ともに健診を受けます。出生証明書と母子健康手帳の記入を確認します。

入院8日目
お昼頃退院する人は、朝食が終わったら忘れ物がないようチェックし、部屋をきれいに片づけます。病院の肌着を着ていた赤ちゃんは、用意していた新しいベビーウエアに着せ替えてあげます。母子健康手帳、診察券、出生証明書、新生児訪問指導書、出産手当金請求の書類を受け取ります。入院費を精算したら退院です。
※普通分娩で、回復の順調な方を基本にしてあります。
産後のスケジュールや内容は病院の方針、個人の体質等により異なります。

体の変化

初乳

脳下垂体から出るホルモンにより、産後1~3日で黄色い初乳が出る。

産後の肥立ち

出産後6~8週間の体の回復のこと。この期間に妊娠前の状態に戻っていく。

子宮

大きさは少しずつ収縮し、約8週間でもとの大きさにり、位置は約2週間でもとの位置に。
子宮が回復する際、後陣痛を伴う場合がある。

卵巣

膣がもとに戻り、体が回復してくると卵巣が働き始める。授乳していない場合は、出産後1ヶ月くらいから排卵がおこる。
授乳している場合は1年くらいかかることもある。生理が再開した頃は生理不順になりがちなのであまり心配しなくてもよい。
ただ、生理がなくても産後1ヶ月経ったら常に妊娠の可能性はあると考えること。
早い人は排卵後、生理がこないうちに妊娠してしまうことがある。

悪露・出血

悪露とは、産後少しずつ血液の混じらなくなっていくおりもののこと。色は、赤色→褐色→白色と変化していきます。
4~6週間くらいでなくなります。悪露が終わっても出血が続いたり、発熱がある場合は医師にそうだんしましょう。